<第一印象はあいさつから>
あいさつは、人との出会いの中で最初の部分です。かつ第一印象が決まる場面であり、最も重要な部分の一つではないでしょうか。
自分があいさつを受ける側の立場になって想像してみてください。
どんなあいさつが心地よいでしょうか?
気持ち良いあいさつは自分も相手もハッピーにします。
ハッピーな関係性の中では、ポジティブな話題が生まれやすくなります。
たしかに、とってつけたようなあいさつは、少々騒々しかったり、妙な圧を感じてしまいますが……
それは気持ちがこもっていないあいさつだからでしょう。
そう。大切なのは気持ちです。気持ちがあれば自然と行動に現れます。
何よりもたいせつなのは、マナーでもテクニックでもなく、相手を慮る気持ちですよ。
<もうワンランクアップしたあいさつ「語先後礼」>
さて、みなさんは、あいさつをどのように行っていますか?
面接の練習をしていると、あいさつ部分でお辞儀をしながらしゃべる人を多く見かけます。
要は下を向きながら話をしているということになります。
「語先後礼」という言葉を知っていますか?「ごせんごれい」と読みます。
これは、「言葉が先で、お辞儀が後」という意味で、あいさつの基本です。
先言後礼(せんげんごれい)や先語後礼(せんごこうれい)といった言い方をする場合もあります。
いずれも同じ意味です。
「失礼します」と言ってからお辞儀をする。
「よろしくお願いします」と言ってからお辞儀をする。
「ありがとうございました」と言ってからお辞儀をする。
あいさつは、相手の方に伝えるものであって、地面や床に向かって言うものではないということです。
普段の生活の中で、テレビの中や街中の店などでも「語先後礼」を見ることができますので、一度注目してみてください。
<お辞儀の角度を使い分けてみる>
あいさつの場面ではお辞儀をします。
お辞儀は頭を下げる角度によって「会釈」「中礼」「最敬礼」に分かれ、場面によって使い分けます。
会 釈:(角度15度)人とすれ違った時、部屋から出たり入ったりする時などに使う軽い礼。
中 礼:(角度30度)上司やお客様に対して行なう一般的な礼。
最敬礼:(角度45度)自分よりかなり目上の人にあいさつする時や冠婚葬祭の時に使う最も丁寧な礼。
日常のあいさつが全て「語先後礼」であると堅苦しい印象がありますので、場面に応じて「同時礼:お辞儀をしながら言葉を発する」を使い分けてください。
<語先後礼やお辞儀の角度だけではなく、表情や声も忘れずに>
語先後礼は、言葉とお辞儀の動作を分けて行うもので、一つひとつの動きにメリハリがつきます。
お辞儀もしっかりと行うことで、気持ちが伝わるでしょう。
しかし、表情が曇っていたり、声が聞こえにくかったりしたら元も子もありません。
キリッと引き締まった表情で、誠実感や信頼感を伝えることで、さらに印象が上がります。
そして、たいせつなのは声です。
声が小さかったり、モゴモゴとした話し方になると、自信が無いように感じられます。
そうすると、採用後の職場でも同様のことになるのではないかと思われてしまいます。
でも、先に述べた語先後礼やお辞儀の作法をすることで、体全体が堂々とし、気持ちも高ぶっているはずです。
そうすると、自然と表情も声も自信を持ったものになることでしょう。
就職活動は、今後の人生を左右するポイントですので、「語先後礼」で印象アップをめざしましょう!
<おさらい>
【ポイント1】
・あいさつは言葉が先で、お辞儀が後の「語先後礼」が基本
【ポイント2】
・お辞儀の角度を使い分けて、まずは角度30度の中礼をマスターしよう
【ポイント3】
・表情や声も大事だけど、動作をきっちりやれば自然とできるようになる
【ポイント4】
・何よりもたいせつなのは、相手を慮る気持ち
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